ホームセンターやスーパーなどの調理器具売り場で見かけるフライパンのほとんどが、表面加工を施しています。
ノンスティック加工(nonstick)と言って、表面をこびりつきにくく、スベスベに加工してあるものが主流となっています。
一般的にノンスティック加工はフッ素樹脂コーティングを指します。
こちらはどのご家庭にも大体ありそうな我が家のフッ素コートフライパン。(たぶんマーブルコート)
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よくあるフライパンはほとんどがフッ素樹脂加工
フライパンを選ぶとき、売り場へ行くといろいろな名前に出くわします。
フッ素コート、テフロン、マーブルコート、ダイヤモンドコーティング…
これは一体何が違うの?と迷ってしまいますね。
テフロン
マーブルストーン(マーブルコート)
ダイヤモンドコーティング
プラチナストーン
実はこれらの表面加工はすべて、フッ素樹脂加工よるコーティングです。
いろいろな名前がありますが、これらは全て基本的にはアルミ素材に多層フッ素樹脂コーティングを施した製品であり、「こびりつきにくさ」についてはどれもほとんど変わらないと言えます。
何層コーティングされたかによって名称が異なる・・・といった説明をしているサイトなども存在しますが、商品名と混同している場合もあるようです。
フッ素樹脂というのは比較的柔らかい素材のため、一番表面の層に硬い粒子を混ぜて加工し、耐久性を高めています。
表面加工を丈夫にするために混ぜ込む物質によって名前が変わります。
これがマーブルコート、ダイヤモンドコーティングと言われるものです。
マーブルコートには大理石(マーブルストーン)の粒子、ダイヤモンドコーティングには人造ダイヤモンドの粒子を混ぜてコーティングし強度を上げています。
テフロン、マーブル、ダイヤモンドの違い
そもそもフッ素樹脂は、1938年に米国化学メーカーであるデュポン社が発明したプラスチックの一種で、その優れた特徴を調理道具に応用しています。
テフロンというのは、デュポン社のフッ素樹脂加工の商標名です。
ですから他社のフッ素樹脂加工は本当は「テフロン」とは呼べません。
テフロン加工には、耐久性によって6段階のグレードがあります。
なお、シルバーストーン、プラチナストーンは、テフロンの古い呼び名で、現在デュポン社では使われていません。
フッ素樹脂皮膜はとても薄く何層かに分けて塗装しています。
フッ素樹脂コーティングをはがれにくくし、耐久性をあげるための素材として硬い物質(マーブル、ダイヤモンドなど)を混ぜ込んでいます。
一般のフッ素樹脂加工よりは、マーブルストーン加工、ダイヤモンドコーティングといった名前のものは、耐久性に優れていると言えます。
ただし、マーブル、ダイヤモンドコーティングなどと書かれていても、製品によって品質や内容に差がありますから、それぞれ内容を良く調べる必要があるでしょう。
コーティングの違いを見分ける目安としては、まず何層のコーティングかを比べること。
メーカーによりフッ素樹脂コーティングの層の数が異なり、多層になるほど耐久性がアップします。
最終的にはお値段です。
価格の高いものほど素材の金属厚があり、表面の塗装も何層にも増えます。
コーティングの良いものは、やはりお値段も上がります。
テフロン加工とは?
テフロン=フライパンや炒め鍋などのスベスベとした加工のイメージとしてすっかり定着している感があります。
テフロン(Teflon)とは、フッ素樹脂加工のことで、デュポン社の商品名(登録商標)です。
フッ素コーティングがすべてテフロンというわけではなく、デュポン社のふっ素樹脂のブランドを「テフロン」(Teflon)と言うのです。
セロテープ、バンドエイドなど、商品名が一般的に定着しているのと同じですね。
撥水性(水や油をはじく)や防汚性、耐久性などの機能から、調理器具の他に、傘などの雨具やキャンプ用品、衣類にも使われています。
テフロンコーティングにはグレードがあります。。
「テフロン クラシック」を基本の「耐久性指数100」として、耐久性能によってランクがわかれています。
コーティングの丈夫さを知りたい時の目安になります。
テフロン セレクト 耐久性指数300
テフロン プレミアム 耐久性指数400(日本限定)
テフロン ラディアンス 耐久性指数400
テフロン プラチナ 耐久性指数600
テフロン プラチナプラス 耐久性指数700
このように、テフロンのグレードがロゴで表示されていますので、テフロン加工の耐久性で選ぶ時の目安になります。
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詳細はデュポン社公式サイトで確認してみてください。
デュポン テフロン ノンスティック コーティング システムの種類
信頼のテフロン製品ですが、テフロンの製品でも安いものは中国製や韓国製の場合が多いようです。
セラミックコーティングとは?
セラミックコーティングは、フッ素樹脂の仲間ではありません。
コーティングの材料が違い、セラミックを使用しています。
フッ素樹脂に比べると耐熱温度が高く、新しい表面加工の素材として注目されています。
ノンスティックフライパン(表面加工されたフライパン)全体に共通の短所は、やがて表面加工が剥がれてくるということです。
これは、フッ素樹脂加工、セラミックコーティングにも言えることです。
寿命でコートがダメになってしまった部分を補修する方法はないでしょうか。